コストをかけずに集客力を高めるには

 私はコンテンツプランナーとして、企業・事業主の方の情報発信に関するご相談に対応しています。お客様は、主に従業員数20名までの中小企業経営者・広報担当者の方や個人事業主の方が中心です。 


私の取り組みは次の方針にもとづいています

・お客様の経営方針と理想とする顧客層について、初めにしっかりと検討して、ぶれない軸を作る
・発信する情報の中身と文章・データの内容にこだわる
・大がかりなウェブサイトの改変をしたり、安易に新しい手段を採用したりするのではなく、情報の選び方と伝え方を変えることを重視して、コストをかけずに集客力を高める

初めに心を作る 

集客のための戦略や施策の実践も、ものすごく大事です。有効な取り組みを行うために、私が存在します。


でも、それ以上に
「お客様に出会うことができる」
「お客様と良い関係を築ける」
というイメージを、経営者様や広報担当者様に持っていただくことが、とても大事
だと感じています。

特に、
「これまで様々な取り組みを行っても、良いお客様に出会えていない」「様々な取り組みを行っても、どうせ昨日と同じ日常が続いていくイメージしか持てない」
という状況になっているのなら問題です。

こういうときは「お客様と出会った時のことを疑似体験する」ことをお勧めします。

まず、「お客様と出会ったとき、どのように思われたいのか?」を具体的に考えます。
そして、そのような場面を体験する機会を具体的に作ります。


・お客様に喜んでもらいたい
・信頼できると言われたい
・すごいね、と言われたい
・長くお付き合いしたいと思われたい

 

今、仕事でお客様と出会えていないとしても
「人に喜んでもらえる」
「すごいね、と言われる」
という部分だけを取り出せば、
そのような機会を作ることはできます。

たとえば、近所の人ができずに困っていることを手助けして喜んでもらうとか、資格の勉強を人に教えて「すごいね」と言ってもらうという方法があるでしょう。

このような体験を積み重ねるうちに、どういうときに喜んでもらえるか、すごいねと言ってもらえるかが分かってきます。また、自分が喜んでもらえると思ってやったことを、受け入れてもらえなかった場合にも「こうすると嫌われるんだ」という勉強になります。


やがて
「私にも人を喜ばせることができる」
「すごいねと言ってもらえることがある」
という確信が持てます。

その確信をもって、集客施策に取り組むと、取り組む姿勢に強さがこもるようになります。そして、集客施策の効果があらわれやすくなるのです。 

ポジショニングを考える

 

中小企業経営者や個人事業主の方にとって「自分がやりたい仕事を形にする」ことはものすごく大事です。やりたいことに自由に取り組める点が、中小企業や個人事業という在り方のメリットでしょう。

自社の在り方を確立した上で、お客様から選ばれる存在になるには
「ほかの企業ではできなことが、私にはできる」
という部分を見つけ出し、お客様にPRすることが、とても重要です。 

例として私自身の話をします。

私の仕事はコンテンツプランニングです。企業が情報発信をする方法には、ウェブサイトやSNS、メールマガジン、動画など様々な方法が考えられますが、その中から業種業態や企業の特性に応じた方法を選び出し、何をどのような方法で伝えるのかのプランニングを行います。


私と同じような仕事を行う企業は、ほかにもたくさんあります。その中で私は、下記のようなポジションを意識しています。

・コピーライターやコンテンツプランナーとして企業の情報発信をお手伝いした実績が最近4年で150件以上ある

・遠隔地のお客様のご相談実績が豊富(出張可能、ZOOM, Slack, Chatwork, Messenger使用)

・大規模な企業や中小企業診断士などの資格を持つ先生に比べて、安価な料金を設定している

・学習塾、習い事、パーソナルジム、ダンス教室、鍼灸院のような「一度入会した人に継続して利用してもらうサービス」のご相談を得意としている

・SNSやメールマガジンなど特定の方法の相談だけに対応するのではなく、様々な情報発信の手段について、採用の可否から運営方法まで総合的に相談に対応できる

・ウェブや紙面での情報発信だけでなくイベント・セミナーの開催のご相談にも対応可能である

・研修講師としての経験があるため、社員への広報・マーケティング教育を実施できる

 上記のように、過去の実績・競合他社とは違う点・専門性・対応範囲などにおいて、他社とは違うポジションを見つけてPRできると、
「ぜひ、あなたにお願いしたい」
というお客様が現れます。 

ここまでは私自身の例でしたが、たとえばダンスやバレエの教室を開く先生のご相談に対応した経験を振り返ると、大きく分けて2つの方針がありました。

・バレエやダンスに真剣に取り組んでもらい、発表会などを目指して技術を磨いてほしい
・バレエやダンスだけでなく、学校の勉強やほかの習い事なども経験してほしい


どちらの方針がよい・いけないという話ではなく、
「先生がどういう教室を運営したいのか」
を明確にすることが重要です。明確にすれば、その方針にあう生徒さんが集まってきます。

「こういう方針の教室です」というPRを、コンテンツプランナーがサポートします。


第一印象を良くする

生徒さん・お客様に選ばれる存在になるには、教室やスタジオ、サロンの第一印象に気を配り、生徒さん・お客様に不安感を与えないことが重要です。

 

たとえば、看板もチラシも掲示していない教室、入口付近にゴミが散らばっているスタジオ、あまりにも治安が悪い地域に存在するサロンには、お客様が安心して通えないでしょう。

そして、下記の2つを必ず一致させることも重要です。

・先生が作りたい教室やサロンのイメージ
・生徒さん・お客様が教室の情報に触れたとき抱く第一印象


たとえば、大人向けの習い事やダンス教室を開きたいのに、看板やチラシでは子供のモデルを起用している場合、上の2つが一致しません。 

私が経験したケースでは、チラシやウェブサイトは「都会的で最先端の学びが得られる場所」という印象で作られているのに、先生が実際に作りたいのは「アットホームで初心者に優しい教室」だったことがありました。このケースでは、ウェブサイトの色味とフォントを応急処置として変更し、表示する画像も選定しなおして、先生の作りたい教室のイメージに近づけました。

また、ある美容サロンのウェブサイトのご相談では、第一印象が「最先端の技術を駆使するSFの世界のような場所」というイメージでした。サロンオーナーの方は「できるだけ先端技術を導入して、ラグジュアリーな印象のサロンにしたい」というお考えでした。
最先端の印象は残しながら、SFの世界からラグジュアリーな印象へと変えるための工夫を行いました。

生徒さん・お客様が教室やサロンを選ぶときは、第一印象も大きな判断材料となります。

そして、経営者・オーナーの方はウェブサイトやチラシを作る立場なので、ご自身で「ウェブサイトの第一印象はどうかな?」とチェックするのは、難しい場合があります。

そのような時は、信頼できる友人に意見してもらったり、私のようなコンテンツプランナーにご相談いただくのもよい方法です。


足を引っ張っている要素を排除する

 ウェブサイトやSNSなど、すでに企業様が運営している媒体がある場合には、私は「決定的に足を引っ張っている要素を排除する」ことから始めます。 

 

これは応急処置ですが、すでに運営している媒体をそのままにして、お客様から見えない場所で話し合いを続けていても、集客効果はあがらないままです。少しでも集客の可能性を高めるため、そして今後の施策につながる何かを見つけるためにも、応急処置は必要です。

足を引っ張っている要素とは、たとえば次のような点です。 

・メールフォームの記入項目が多すぎて、問い合わせをしたい人が疲れてしまう

・問い合わせ先がそもそも分かりづらい
・ウェブサイトにアクセスした人にとって真っ先に目に入る情報が、最も不要な情報である

・必要な情報がどこにあるかわかりづらい

・専門用語をはじめとする「間違ってはいけない部分」に誤字脱字がある

・表示されない画像が多すぎる

 私の経験では、このような応急処置を行っただけで、体験授業への申し込み電話が毎日かかるようになった学習塾やカウンセラーの方がいました。

応急処置ではありますが、決しておそろかにしてはいけないステップだと考えています。 


行列を作ることへの考え方を整理する

 多くの人の心に「どうせ選ぶのなら、流行っている店を選びたい」という思いがあります。そのため「行列のできる店には、さらに人が並ぶ」という現象が起きます(バンドワゴン効果)。 

 

集客力を高めるには「商品やサービスを求める人の行列ができている」ことを、うまくアピールする方法があります。

ただし、景品表示法などの法律があるため、できてもいない行列をアピールすることは、してはいけません。


そこで「あえて行列を作る」という方法が考えられます。 

たとえば、サロンや学習塾で魅力的なメニューを提示しながら、定員を絞ると行列はできます。極端な例ですが「毎日1名しか接客・授業をしない」としておけば、すぐに満席になります。また「空きができたらサービスを受けたい」という行列もできるでしょう。


ただし「行列を作りたいがために、サービスの提供を遅らせる」ことは、本当にお客様に貢献していることになるでしょうか?


「なる」と考えられるなら(例:利用者数を絞り込むことで、充実したサービスを提供するという方針の場合等)その方法をとればよいでしょう。

ならない。行列を作るよりも、困っている人を助けることを優先したい」なら、対応できる限りのお客様を受け入れて、サービスの評判によって行列を生み出すという地道な方法が向いているでしょう。

なお、私のようなコンサルタントは契約時に競業避止義務が課される場合があります。

そのため「ある特定の業界においては、1社のご相談にしか乗れない」という状況が生まれてしまい、結果的に行列ができることもあります。

また、一人でお客様と向き合う体制のため、対応できる人数に限りが出てきてしまいます。

行列が実際にできているならば、その事実をうまく、マーケティング・広報に活かしていく方法が考えられます。


・予約が埋まっている日・満席の日をカレンダー上に表示して見せる
・過去に同じサービスを販売したときの即日完売経験や行列ができた経験があれば、その経験を広報に活かす
・利用者の口コミ・感想を収集して、多くの人が利用していることを印象づける


先にも書きましたが、景品表示法などの法律に触れない範囲で、行列ができたことを広報に活かしましょう。

また、行列が解消してから、次の集客施策を打つのではなく、行列の動きを予測して、まだ行列ができているうちに次の施策を考えておくことも重要です。


見返りを期待した行動には注意する

 「無理に商品やサービスを売り込まなくても、人や会社、社会に貢献・奉仕する行動を続けていれば、自然と仕事やお金が集まってくる」という考えに触れる機会が、私には多くありました。 

実際に私も「これで人の役に立てたらいいな」と純粋な思いで行動しているうちに、人から信頼されて仕事を依頼されたことはあります。

ただし「ここで貢献しておけば、後から良いことがあるかもしれない」という期待が初めからあると、うまくいきません。また、同じように貢献しているのに、人から好かれる人と嫌われる人に分かれる場合もあります。


この点が私には不思議でした。
期待があろうと、なかろうと、貢献していること・ほかの人の役に立つ行動をしていることは同じです。それなのに、なぜ結果に違いが出るのだろうと。


最近になって、私自身が納得できる考えに出会いました。

 まず、仕事や貢献を「エネルギーのやり取り」と考えます。

仕事の場合は、誰かのためにエネルギーを使うことで、報酬というエネルギーを受け取ります。また、社会貢献や奉仕活動の場合は、貢献した相手から直接エネルギーを補充してもらうのではなく、自分自身でエネルギーを回復したり、新しい考え方やモノの見方を得られたりと、何か別の形でエネルギーを補います。 

 

見返りを期待して行動するときは、行動はほかの人のために見えても、エネルギーとしては「受け取る」形になってしまっています。行動しているのにも関わらず、受け取ることが済んでいるために、それ以上の何かが得られないのです。

人の役に立つための行動が、本当に「誰かのためにエネルギーを使う」ことであれば素晴らしいです。ただそれが「集客のための手段」となってしまったときは、消耗するだけに終わるかもしれません。
また「貢献していることをほめられたい」「いい人だと思われたい」という思いでの行動もまた、人からエネルギーを受け取る態勢での行動です。


人のために貢献したい・奉仕したいと思うときは
「仕事としてエネルギーを循環させる」
「今回は奉仕するために、自分のエネルギーを使う」
のどちらかに決めて、奉仕・貢献するといったん決めたなら、見返りを期待しないことが、結局は自分のためになるでしょう。 

とはいえ、「自分の存在を人に知ってもらう」「何ができるのかを、人にわかってもらう」という機会があれば、集客のために役立ちます。

その場合は「人に自分のエネルギーを受け取っていただく」立場として、
「受け取ってくれる人がいて、ありがたい」
「私のことを知ってもらえて、ありがたい」
という姿勢で、エネルギーをお渡しする方法がよいと私は考えます。

 

私の自宅には、訪問販売の人が訪ねてくることがあります。申し訳ありませんがお話を聞かなかったり、インターフォンに出なかったりという対応をすることがあります。「エネルギーを渡したい」のはその人の都合であって、私は受け取りたくないわけですから、仕方ないです。

これとは逆に、自分が集客や奉仕活動をする立場になった場合は、エネルギーを受け取る態勢になっていない人にも、エネルギーをぶつけてしまう可能性があります。そのような中で、快く受け取ってくださる人がいるだけで、本当にありがたいことです。
「エネルギーを受け取ってくださって、ありがとうございます」
と思えると、すがすがしい気持ちになれそうです。 

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